理事会・評議員会報告

社会福祉法人陽光 定時評議会議事録

日 時:平成26年11月8日(土) 10:00~10:50
場 所:熊本県熊本市西区河内町白浜字堀切1440-2
    みかんの丘 地域交流センター夢見館
評議員総数:15名
出席評議員:13名
欠席評議員:2名
その他出席者:4名
出席監事:1名
陪席:3名

1. 議事経過の要領とその結果

 上記の通り定款第13条第6項に規定する定足数に達したので、本評議会は適法に成立した。定款第13条第5項の規定に則り、議長選任について議場に諮ったところ、理事長金澤剛が全員一致を持って可決選任された。
金澤剛は議長席につき、定款第13条第9項に定める議事録署名人を議場に諮ったところ重松良周、福島昭二が全員一致をもって可決選任された。被選任者は即時その就任を承諾し直ちに議案審議に入った。


第1号議案:平成26年度 事業計画進捗状況

議長より平成26年度事業計画進捗状況については、施設長より法人全体の報告を行うことを説明し、各部署については担当者より報告することを議場に説明し、担当者は資料に基づき説明した。

施設長:資料に基づき説明します。

法人の今年度の目標として「循環型システムの構築」を目指しています。
BSCでの各視点で説明させていただきます。
まず、財務の視点として

「新規事業の実施」
・新規事業の実施として今年度、前回理事会で計画の承認を頂いたデイサービスについて現在、コンセプト等の事業計画の作成及び収支計画について協議・計画中。平成27年3月の理事会・評議員会の来年度事業計画で報告します。

「計画的・積極的営業展開」
・法人全体で営業の強化を図っているが、なかなか利用者獲得へはつながらない状態が続いている。計画的営業活動として、定期的に関係機関への訪問を計画しているが、実施出来ていない部署がある状況。下半期は各部署で計画調整し、定期的な訪問を実施できるように、また、実施状況の把握を会議等にておこなっていきます。
次に顧客の視点として

「介護力向上施設として認知度アップ」
・昨年度末にホームページ全面リニューアルを行い、定期的に取り組みの内容も発信していくことで、少しずつ地域、そして要介護者を抱える家族に「元気になれる施設」として認知されてきている。ホームページで当施設の取り組みを知り、入所を希望される方もでてきている。
今年7~8月に全国老人福祉施設協議会が実施した広報コンテストで、みかんの丘ホームページが「最優秀賞」を受賞。介護力向上講習会の中でも、優秀施設として位置付けられ、全国老施協広報誌にも紹介。今後も介護力向上施設としての全国区・地域での認知度アップを図っていく。
・平成26年4月~9月までの他施設よりの見学 4施設。11月には熊本市健康福祉政策課より依頼の北口議員関係の中核団体より25名の見学予定。
年間目標5施設(団体)は11月にて達成予定。
・今年度全国区の研究発表大会には3演題発表予定(11月25・26日実施)
次に業務プロセスの視点として

「業務の効率化」
・全事業所共通アセスメントシートを使用し、利用者情報の共有に努めている。
・現在、介護技術の体系化を図るために、平成24年度からの介護力向上の取り組みの結果について分析を進めているところであり、これをもとに基本ケアの介護力向上フローを今後作成していきます。

「循環型施設として機能していく」
特養・通所・居宅という各事業所が連携し、施設・在宅サービスを一体として進めていけるように、「入所前検討カンファ」にて在宅に戻すうえでの家族また本人の望むADL状態をゴールにした入居処遇の目標を決定。 また「家に帰ろう会議の中で課題を共有し、その課題を解消するように協働でケアモニタリングを行い進捗管理している。現在対象者3名を目標達成に向けて、組織的に取り組んでいる状況です。

「家族・事業所との連携強化」
平成25年度の法人全体での防災についての取り組みを評価され、5月に熊本市より優良防火管理事業所として表彰されました。
地元芳野地域との連携・家族会との密な連絡、他事業所との連携等の強化を図っていくために、4月より地域交流センター長を配置し、計画的事業所営業、積極的行事参加などを行っている。新規居宅よりの紹介も少しずつ増えていっている状況です。
人材と変革の視点

「スタッフの質の向上」
介護力向上委員会を月に2回開催し、現在までのカンファが中心だった内容を一新し、全体としての取り組みの推進を図るために、全部署が参加し、課題に対して積極的に議論し、チームケアを推進していっている。
組織的にPDCAサイクルを今後より機能させていくために、現在業務全体の見直し、組織体制の見直しを行っている状況です。
法人全体の進捗状況報告としては以上となります。

次に特養・ショートステイの平成26年度目標として「介護状態の改善」をあげさせていただいております。

まず、財務の視点として
水道、光熱費の歳出削減に関して前年度と比較して電気使用量は法人全体としても減少しており、日頃から光熱費を現場に開示し、節電に対しての意識付けを徹底していくことで、職員の節電の意識が向上したことも一因と考える。
水道使用量については、各洗浄時の水の節水など現場できる節電に引き続き努めていきたい。
稼働率アップ・利用者獲得に関して肺炎疑いでの入院者数は6名、骨折での入院者数は1名である。肺炎疑いでの入院者は風邪症状からの呼吸器症状の悪化、食事・水分摂取不良による全身状態悪化によるもの、口腔ケア不足によるものが考えられた。明らかな肺炎像を呈した入居者は2名であり、あとは炎症所見、呼吸器所見により、肺炎像は見られなかったものの疑いの診断がつけられたものである。
入院者の減少としては、特養入居者の重度化に伴い、入院者も数字上昨年と同じ推移をたどるも、特養部分の空床利用のためのベッドコントロールがうまくいっていることもあり、稼働率は毎月98%達成。


次に顧客の視点として
介護力向上施設として認知度のアップを目指し、全国でもオムツゼロ施設まであと一人のところまで来ており、みかんの丘の認知度は他施設の反応、優秀施設として位置づけられているのなどをみても、研修などに参加するたびに上がってきていることを実感できる。
施設内の基本ケアに関して前年度に比べて特養全体の水分量、歩行距離は一段と増加しているがPDCAに関して、目標の共有後の実施、評価と、機能しているとはいいがたく、現在組織全体で体制・業務見直しを行っている状況です。
業務プロセスの視点として、家族との連携強化を図っており、年4回の家族会の開催予定に対して6月に総会を実施。今年度より、家族会の開催も家族会主体で進めてもらうように家族の希望もあり変更、施設は事務局機能としてバックアップしていく体制へ。家族会自らが運営していく家族会へ少しずつ変換していっている。
家族会の協力により秋祭りの露天販売の協力もいただくことができた、
今後の予定としてクリスマス会、年度末の総会が予定されています。
業務の効率化として、毎月リーダー会議や臨時のカンファレンスを最低週1回は実施することで、目標や計画の見直しを行っている。

循環型施設として機能していく為には、ADL状態や生活機能の向上をはかり、より基本ケアを推進していく必要が必須であり、そのため、9/16より機能的にユニットを分化し、活動ユニットも開始。
それと同時に、再度全入居者の目標設定の見直しを行い、プラン変更し実施している。PDCAの「C」「A」をリーダー教育もかねて、リーダーによるチェック体制、毎日のプランに対してのアセスメントを行っていく体制を整備したことで、「ケア」「環境整備」については改善がみられてきた。
人材と変革の視点としては、スタッフの質・技術の向上として、環境整備に対してはリーダーによる毎日の巡回にて、環境整備に対しての外部からの苦情は現在まで0件となっています。
自立支援介護の知識・技術を習得・深めるために、11月より基本知識の勉強会をリーダー主導で個別の勉強会の実施予定です。


デイサービス主任:次にデイサービスの進捗状況について資料を基に説明します。

今年度4月から開始した「デイサービス自立支援」の取り組みも約半年が過ぎ、通貨を使用して楽しみながらリハビリができる施設としての知名度も少しずつ広がっている。
最近では、それを目的として利用回数を増やされる方、新規で利用される方もおり、周辺居宅にも紹介を受ける機会が多くなった。
現在、勤務体制についてデイサービス職員の業務分担、役割の明確化ができるようになってきている。
その他BSCについても、現在進行中を含め上半期中間時点で、順調に目標指数をクリアできている。8月からは機能訓練加算Ⅱの取得にも本格的に力を入れ、現在目標であった10名を上回っている。それに伴って、加算Ⅱの目標様式も確立でき、IADLの向上を目標とした業務体系(役割の分担)見直しが可能になってきています。
しかし、利用者獲得については上半期 要介護者目標3,190名に対して、2,540名と伸び悩んでおります。要支援者の利用者については順調に伸びてきています。


居宅事業所主任:次に居宅事業所の進捗状況について資料を基に説明します。

財務の視点として、収入率UPとして4月から9月まで新規獲得者13名(要介護のみ)
目標としては月平均約2名の獲得であったが、施設入所7名、死亡8名、入院者等の変動が多数あり、計画を下回ってしまった。
9月の実績状況  現在 実績 要介護者登録 97名 要支援者登録 66名となっています。
顧客の視点として、アクションプラン→民生員会、老人会出席、情報特派員宅には毎月訪問し、各包括支援センターと訪問・連携 地域とのつながり強化を図っています。
また、地域行事に参加し、主治医・MSWとの連携を強化しています。(特に聖ヶ塔病院、玉名中央病院)
業務プロセスの視点として、居宅会議(毎週)の充実   事例検討会参加  他事業所訪問
人材と変革の視点としては、スタッフの質の向上→更新研修、包括と居宅の連絡会、勉強会参加しています。
確実なレセプト請求は確実に行っていますが、月途中で区変、生保になったりされたため、月遅れて請求等は発生しております。
上半期未達分を下半期で取り返すように継続して活動をしていきます。


議長:進捗状況としては以上となりますが、何かご意見はありますか?

評議員:デイサービスについては、私も利用者を誰かいないか探してはいますが、なかなか難しい状況です。周辺に介護事業所も出来て、競争が激しくなっているように思えます。
デイサービスの内容について、会議等を行なって協議していった方が良いと思うがいかがでしょうか?

デイサービス主任:現在、他の会議もありなかなか時間は取れないが、月に1回であればどうにか出来そうなので、相談して会議を企画したいと思います。

議長:その他何かご意見等ありませんか?
施設長:進捗状況としては以上のとおりになりますが、下半期に出来ていないところ等を頑張っていきたいと思います。


第2号議案:平成26年度一次補正予算(案)

議長より平成26年度の一次補正について、担当者より報告説明することを伝え、担当者は資料に基づき説明した。

事務長:資金収支予算について説明いたします。まずは法人全体として、
事業活動収入計 予算369,682千円に対して補正355,811千円とマイナス13,871千円
事業活動支出計 予算331,297千円に対して補正329,747千円とマイナス1,550千円
事業活動資金収支差額 予算38,385千円に対して補正26,064千円とマイナス12,321千円

施設整備等収入計 予算0千円に対して補正0千円と変わらず
施設整備等支出計 予算17,840千円に対して補正16,980千円とマイナス860千円
施設整備等資金収支差額 予算-17,840千円に対して補正-16,980千円とプラス860千円

その他の活動による収入計 予算5,950千円に対して補正5,910千円とマイナス40千円
その他の活動による支出計 予算14,950千円に対して補正14,910千円マイナス40千円
その他の活動資金収支差額 予算-9,000千円に対して補正-9,000千円と変わらず

当期資金収支差額合計 予算11,545千円に対して補正84千円とマイナス11,461千円
と一次補正を考えております。


本部拠点に関しては、資料のとおりほぼ変わらず
当期資金収支差額合計 予算28千円に対して58千円とプラス30千円


河内拠点
事業活動収入計 予算369,681千円に対して補正355,810千円とマイナス13,871千円
事業活動支出計 予算325,374千円に対して補正323,894千円とマイナス1,480千円
事業活動資金収支差額 予算44,307千円に対して補正31,916千円とマイナス12,391千円

施設整備等収入計 予算0千円に対して補正0千円と変わらず
施設整備等支出計 予算17,840千円に対して補正16,980千円とマイナス860千円
施設整備等資金収支差額 予算17,840千円に対して補正16,980千円とプラス860千円

その他の活動による収入計 予算0千円に対して補正0千円と変わらず。
その他の活動による支出計 予算14,950千円に対して補正14,910千円とマイナス40千円
その他の活動資金収支差額 予算-14,950千円に対して補正-14,910千円とプラス40千円となり、

当期資金収支差額合計 予算11,517千円に対して補正26千円とマイナス11,491千円と考えております。

補正の理由と致しまして、収入の事業活動収入計 -13,871千円(当初予算対比)について、


特養
事業活動収入 約500万の減収
○特養の利用者数に関しては入院・死亡等が多く、空床が多くはなっているがショートステイでの利用でカバー出来ています。
当初予算で計画している収入を一次補正で下方修正しなければならない理由は、介護度の低下にあります。当初予算で想定していた介護度は3.70で実績は上半期で3.51と約0.2の介護度低下となっています。金額にして1人当たり約250円/日 年間約450万円


ショートステイ
事業活動収入 約85万の増収
○特養の空床利用にて増収


デイサービス
事業活動収入 約800万の減収
○当初予算を作成する際、前年度の伸び率を基に予算を作成しましたが、現時点で利用者獲得できず800万の減収で下方修正となっています。


居宅
事業活動収入 約140万の減収
○居宅事業所に関しては、毎月の新規利用者は獲得するも、入院・特養への入所・死亡等が多く、少しずつは伸びてきているが、当初予算には達成できず下方修正となりました。

次に事業活動支出系 -1,550千円については

人件費 -410万円
○当初予算においては、消費税アップに伴い基本給ベースアップをしたかったのですが、運営上先が見えない部分があったので、賞与を4.5倍支給で当初予算を計画したが、収入が伸び悩んでおり、冬季賞与を2.0倍での計算にて調整致しました。

事業費 -30万
○本来であれば、陽光の事業費比率は約17.5%なので上記の収入減が発生したら、計算上240万ほど減収になるのですが、今年度消費税アップ及び燃料費の高騰、電気代値上げで費用増加し、-30万の修正となっております。

事務費 +280万円
○事務費に関しては、事業費と同じく消費税アップ、燃料費の高騰による影響が大きく+280万円の修正となっております。

議長:以上、一次補正予算の承認を頂きたいのですが何か質問等ございませんか?

監事:大幅な減収・減益の補正となっているが、普通の会社で株主総会等であれば問題になる内容である。予算見込みが違う、思ったように伸びなかった理由は分かりました。下半期に向けて十分会議等で協議し、頑張っていただきたい。


以上の報告の後、議長は議場に承認を求め、満場一致で承認された。

議長:以上で議案は終了しましたが、その他何かございませんか?

議長は、以上をもって本評議員会、全ての議案を終了した旨を宣し、閉会の挨拶を述べ、10時50分散会した。

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