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83歳の女性(要介護度5)
入所経緯
平成27年1月に脳梗塞を発症し病院に入院となる。4月に在宅復帰するが5月に他事業所のショートステイ利用中に褥瘡が悪化し治療目的で再入院となる。その後、治癒するも在宅での生活が継続困難なために特養入所となる。
入所前カンファレンス
事前情報
水分 600~800ml
食事 義歯なし 主食 二度炊き 副食 キザミ
運動 実施せず 車いすでの生活
排便 終日オムツ着用だったために尿意・便意不明
医療 褥瘡(ステージⅡ)あったが現在治癒 バイアスピリン服用中のために怪我に注意
目立った浮腫はみられず
プラン作成
水分 1500ml
食事 義歯作成依頼 咀嚼・嚥下の摂取状況の要観察 普通椅子での食事提供
運動 歩行訓練の開始(機能訓練指導員にみてもらう)
排便 入所時より下剤中止 Pトイレへ誘導開始
入所当初
無表情で声掛けにも返答はなし。理解はされている様子。発語はきかれず。食事ではムセもなく自力摂取可能。食事途中より遊ぶ行為みられることあり。椅子での姿勢は徐々に傾きみられたためにクッションを用いて姿勢保持に努める。水分は問題なく摂取され、提供したものも拒むことなく摂取。立位保持が難しいためにポータブルトイレ使用する。排便は失敗することが多くパット内での排便が多くみられる。歩行は一人介助で実施困難なために二人介助で10m可能。
入所2か月後
無表情ではあるが声掛けに対して発語みられる。また、時折笑ったりすることもあり。義歯作成はすすんでいないがしっかり噛み砕いて摂取している。遊ぶ回数も減ってきている。普通椅子での体の傾きもなくなりしっかり座位姿勢を保てている。水分摂取量は平均1700ml摂取しており、日中の覚醒状況も良好。立位訓練も食席に移る際にテーブルに手を置いて10秒保持できるようになる。そのためポータブルトイレから普通トイレへ移行する。立ち上がりなど問題なし。歩行も二人介助から一人介助へ移行。距離も最初は5m→10m→20m→40m→80mと徐々に増やしていき現在では車椅子を使用する頻度も少なく歩行器歩行での移動が可能となる。歩行状態は当初膝折れがみられていたがそれも減少してきている。靴が若干大きいためにすり足になっていることあり。排便に関してもトイレでの自然排便が3~4日に1回とみられるようになる。
今後
在宅生活中からテレビをみることが好きだったとのこと。それ以外でも日中の活動(IADLでの何か)を模索する必要がある。また、靴の調整を行い、歩容の改善に取り組む。歩行距離や回数も徐々に増やしていく。
※下線部(プランを変更する部分)はその翌日から24時間シートに反映させて全スタッフの動きを統一させます。